「銀座」,それは地方において繁華街の代名詞であり,人々のあこがれであった。元来は銀貨の鋳造を行った機関であるが,銀のきらびやかなイメージが商店街と結びついていった。
今でも都市を代表する繁華街として名実ともに銀座の名を冠している商店街も多いのだが,今回は少々寂しくなった銀座を紹介しよう。
岡山市南部に岡南工業地帯がある。工業地帯という語でさえも,すでに昭和のイメージだが,日本経済の牽引車となっていた若い時代があった。クラレの工場を中心として発展し,中心部から工場へ向かう道路は「人絹道路」と呼ばれた。
その工場近くの福島地区に銀座はある。今では閉じた店も見られるものの,地元民には愛着のある商店街だ。きっと全国各地に,こんな懐かしい銀座があるに違いない。