それは1970年7月20日午後8時ごろのことらしい。Mさんの車の前を大きなけだものがサッと横切った。ゴリラに似て子牛ぐらいの大きさに見えたという。謎の怪物「ヒバゴン」の最初の出現であった。
その後,相次いだ目撃情報によると,身長は1.5~1.6mで人間によく似ており,顔が逆三角形で目が鋭くギョロッとしている,とのことだった。
庄原市西城町西城に「ヒバゴンの里」をPRする石像がある。
ヒバゴン出現当時の西城町では,マスコミやら探検隊などに対応するため,役場に「類人猿係」が創設された。世にも珍しい類人猿係に所属していた元職員は,『げいびグラフ』平成13年春の号で,次のように語っている。
ヒバゴンは自分の心の中に存在しているといった考え方が,おもしろくロマン的で,豊かな気持ちを彷彿させてくれます。
ヒバゴンとは何か?答えは自分の心の中にある。とはいえ,写真の石像は,ずいぶんと可愛らしく描かれているようだ。