根室港にある弁天島は天然の防波堤である。さらに島の両端には人工の防波堤が付け加えられ,漁船をオホーツクの荒波から防いでいる。数年前に「根室さんま祭り」で無料提供のサンマ2匹を炭火焼きでいただいた思い出がある。この近海は日本有数の漁場なのだ。
弁天島の中央に小さな社があり「市杵島神社」という。北方漁場を開拓した高田屋嘉兵衛が市街地にある金刀比羅神社とともに創建した。文化年間のことだ。
イチキシマヒメも金比羅大権現も海の神様である。航海の安全や大漁を願って同様に祀る神社は全国に多い。
根室には嘉兵衛の活動以前の1792年10月20日にロシアの遣日使節ラクスマンが来訪し,弁天島の内側に錨を おろしたという。小さな島ながら大きな歴史の流れの中で存在を示している。
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