ここに大きな建物があった,などと言われても想像がつかない。それならば復元して見せよう。そうした国の補助事業が「歴史ロマン再生事業」だ。地方の拠点となる遺跡等を総合的・複合的に整備して公開し,ふるさとの歴史や文化に対する理解を深めることをねらったものだ。
和泉市池上町4丁目に「池上曽根遺跡」があり,歴史ロマン再生事業により大型掘立柱建物(いずみの高殿),井戸(やよいの大井戸),立柱などが復元されている。特に大型建物の柱は年輪年代測定法により紀元前52年に伐採されたことが判明しているという。
今から2000年前,歴史教科書の想像図でしか見ることのなかった弥生時代の大集落が可視化されているのだ。いずみの高殿の内部ものぞいてみよう。
ここでどのような会合が,祭祀が行われていたのだろうか。そんな想像力を働かせることが,歴史のロマンなのだ。いくらの補助金がかかったのかは想像さえできない。いや想像しないほうがこの事業の趣旨に沿うのかもしれない。
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