素朴な石仏が好きだ。手を合わせる人,花を手向ける人,そしてカメラに収める人,すべての人を優しい気持ちにさせてくれる。自然や風景に溶け合うようなお姿で,さりげなくそこにいらっしゃる。今日も癒されに行ってみよう。
三木市跡部に「跡部の石仏」がある。時を遡ったかと思うような光景で実に美しい。
説明板が裏を向いている。畦道が裏を通っているからだが,実は裏にこそ見どころがあったのだ。上の写真で向かって右側の石仏には足跡が付いている。
これは「弁慶の足跡」と呼ばれている。平家が陣する一の谷に向かう義経軍はこの地三木を通過した。その記憶が岩の窪みを弁慶に付会させることになったのか。いや,そうではあるまい。弁慶の人格は後世に創り出されたものだ。時代設定は古いが,おそらく新しい伝説なのだろう。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。