凱旋門はパリにあるものと思っていたら,日本にもあったのだ。パリのそれはナポレオンの命により建設が始まったが,今日紹介する凱旋門は地域の住民が建てたもののようだ。
浜松市引佐町渋川に「凱旋紀念門」があり,国登録有形文化財に指定されている。日露戦争を記念して,明治三十九年三月に六所神社の参道に築かれた。
ロシアという大国を破ったことにより日本の国民意識は高揚する。各地で勝利を祝うイベントが行われモニュメントがつくられた。神社の鳥居などが新造されるケースが多いが,洋風の凱旋門とは珍しい。
柱脚部に「日露戦役従軍者」として多くの名前が刻まれている。誇らしげに凱旋し故郷に錦を飾った若者も,きっと多かったことだろう。
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