明治の御代は,良きにつけ悪しきにつけ大発展の時代である。その意味で明治天皇は「大帝」と呼ばれるに相応しい。その大帝のデビューは,旧幕府へのデモンストレーションであった。
枚方市三矢町の淀川左岸水防事務組合の構内に「明治天皇御晝餐所」の石碑がある。
まだ旧幕府軍が新政府に抵抗を続けていた頃である。大久保利通は,天皇という新支配者を可視化することで,民衆に時代の変化を印象付けようと考えた。そこで実施されたのが,天皇の初陣,大坂親征(大坂行幸)である。京都を出立して2日目の慶応4年3月22日,明治天皇は枚方宿本陣で昼御飯をお食べになった。
記念碑の揮毫は清浦奎吾伯爵による。昭和になってからの建碑のようだ。明治から数十年,今日の大日本帝国があるのも明治大帝のおかげと,その原点を記念したものだろう。
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