2008、2009年公開の『レッドクリフ』は中国映画の超大作である。"Red Cliff"と聞くとよく分からないが、訳せば赤い絶壁、つまり三国志最大のクライマックス「赤壁の戦い」のことだ。諸葛亮孔明を日本の金城武が演じたことも話題となった。簡単に言えば、208年、魏の曹操が率いる大軍を、蜀の孔明と呉の周瑜が協力し火計を用いて打ち破った戦いである。
守谷市に「赤法花(あかぼっけ)」という地名がある。池の向こうに見える緑のあたりだ。
手前の池は「古城沼(こじょうぬま)」という。この古い城の主が平将門だというから話は面白くなる。写真は守谷城の妙見郭から撮っている。かつての古城沼は広く城を囲み、堀の役割をしていたようだ。守谷城は平親王の相馬内裏、相馬偽宮と呼ばれてきたが、実際には相馬氏の居城だったようだ。
さて、『レッドクリフ』で話を起こしながら平将門となっている。実は両者を「赤法花」が結び付けてくれるのだ。守谷市教育委員会発行の「守谷の平将門伝説」というリーフレットは次のように説明する。
平将門が城内から眺望したところ、唐の赤壁を見るようであった。そこで、赤法花と称したという。
当時は山裾まで水が浸入し「赤壁」のように見えたのだろう。と言っても将門は赤壁を見たことがないはずだ。それでも将門はこの眺めを見ながら、自分を周瑜に見立てて朝廷の討伐軍に立ち向かおうとしていたのかもしれない。
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