大河ドラマでは、いよいよ徳川家康が天下を狙って動き始めた。我々は結果を知っているから、すべては家康の手の内にあったんだなと感じてしまうが、実際はどうだったのだろう。天下餅をすわりしままに食っただけではなかったはずだ。今日は彼の先祖の話である。
藤沢市西富一丁目の遊行寺に「宇賀神」が祀られている。
宇賀神は頭上に白玉と白蛇を刻した宝冠をのせた天女のような姿で、信仰する者には金福の徳を授かるという御利益があるという。説明板を読んでみよう。
遊行寺の宇賀神は、徳川家の祖先、有親公の守り本尊といわれています。
有親公は、遊行十二代尊観法親王の弟子となり、名を徳阿弥と改めました。
応永三年(一、三六九)徳阿弥は、宇賀神に子孫繁栄を請い自筆の願文を添えて当山に勧請しました。
清和源氏・新田氏の流れをくむ得川(世良田)有親は、南朝方に加勢したせいか武士としては不遇の身となり、遊行僧となったという。その子の親氏が三河国の松平郷に落ち着き、彼から数えて九代目の子孫が家康となる。徳阿弥という阿弥号は普通は親氏のものとされ有親は長阿弥である。
そんなことより、この宇賀神、確かに子孫は繁栄し、金福のみならず天下まで授かったのだから、霊験あらたかなことこの上ない。もしかすると、ここは徳川氏発祥の地なのかもしれない。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。