ここ岡山では、前日の予報が曇りで期待が持てなかった。だが、起きてみると気持ちのよい青空で、金環日食ではなく部分日食がよく見えた。下の写真は日食グラスをデジカメにあてて撮影したものだ。朝は光がだんだん強くなっていくのが通常だが、今朝は光量が下がったことが実感できた。
日食関連の史跡を紹介したいところだが、すでに水島の戦いで書いたので、やや強引だが、他の天文史跡を取り上げることとしよう。
浜松市東区篠ヶ瀬町に「笹ヶ瀬隕石落下地点」があり、隕石は静岡県指定天然記念物に指定されている。
笹ヶ瀬隕石とは何か。ここは浜松市教育委員会の説明板に頼ることにしよう。
笹ヶ瀬隕石について
増福寺には、江戸時代に落下した隕石が伝わっています。落下の年代は、寺に残る文書「玉薬師如来出生記」の1688(元禄元)年をはじめ、「遠江統志」の1690(元禄3)年、「旅籠町平右衛門記録」および「鸚鵡籠中記」の1704(元禄17)年などの記録があります。
この隕石は拳ほどの大きさで、全面に細かな凹凸がみられます。1950(昭和25)年まで、「玉薬師如来」として寺の本堂に安置されていましたが、現在は浜松科学館で一般に公開しています。
隕石データ 長径:8.6cm,短径:7.3cm,厚さ:4.8cm,重量:695g,比重:3.58,成分:ニッケル,鉄など
玉薬師如来として信仰を集めたのも、むべなるかな。天文現象は理屈では分かっていても、眼前に現れると真に不思議な贈り物としか思えない。今回の金環日食も二百何十年ぶりとか長い年月が報道されていたが、要するに一生のうち見れるかどうかの貴重な機会だったというわけだ。これを神仏に感謝せずにいられようか。
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