あけましておめでとうございます。本年も本ブログをご覧くださり誠にありがとうございます。あらたまの年の初めを寿いで、平成25年第1号記事を上梓させていただこう。この時期は初物が喜ばれるので、本日は、我が国の国道1号を取り上げることとする。しかも、東京と大阪を結ぶ現代のそれではなく、我が国の歴史上初の国道、日本最古の官道である。
大阪府南河内郡太子町大字山田を「竹内(たけのうち)街道」が通過している。
自然な道なりが古道の雰囲気を醸し出している。この道をしばらく進むと前回紹介した孝徳天皇陵がある。周辺のは史跡が点在しており、古来重要視されていた地域だったことがうかがえる。
この街道が我が国の歴史に登場するのは推古天皇21年(613)のこと。『日本書紀』巻第二十二を読んでみよう。(文部省『日本書紀精粋』昭8)
廿一年冬十一月、掖上池、畝傍池、和珥池を作る。又難波より京に至るまで大道を置く。
今も大阪府と奈良県を結んで往来の多い国道166号のルートは、所々に旧街道の面影が残り、景観にも配慮がなされている。この竹内街道が、飛鳥時代の外交の窓口だった難波から都である飛鳥を結ぶ第一級の官道として位置付けられていたのである。多くの要人が通過したことだろう。
孝徳天皇陵の近くの竹内街道沿いに「大道旧山本家住宅」があり、国登録有形文化財となっている。
写真の曼珠沙華は今の季節ではないが、華やかなので目出度いということにしていただけると幸いだ。今年の日本はどのような道を進んでいくのか。古代の要人のように一歩ずつ確かな歩みをしたいものである。
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