煉瓦造りで車一台がやっと通れるトンネル。そう聞くと好奇の心を抑えきれなくなり出掛けてしまった。さすがにトンネルが造られる山へ向かう道は急坂だ。しかし,そのトンネルが見えた時は,ベトナムのミーソン遺跡を発見したフランス人の気持ちが分かった気がした。(きっと全く違うだろう)
姫路市香寺町相坂に「相坂隧道」がある。
県道80号宍粟香寺線の一部である。現役でありながら,これは立派な近代化遺産だ。大正八年に工事を開始し,同十年に完成した。工費は約二万円。煉瓦は香呂駅西にあった煉瓦工場の製品だという。高さは2.9m,横幅は2.45m,長さは約70mある。
現在,トンネル内の照明は,オレンジ色の低圧ナトリウムランプから白色のHf蛍光ランプに切り替えが進んでいる。ここのトンネルは昔から蛍光燈だ。昔と言っても昭和56年のことである。
相坂トンネルに向かう道は花で飾られている。名付けて「相坂花街道」。粋な心配りに旅の想い出が一層深まる思いがした。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。