インゲン豆は,隠元和尚が江戸時代に中国から日本へもたらしたと言われている。もちろん和尚は豆を伝えに来日したのではない。禅宗の一派,黄檗宗の開祖として有名な禅師である。
姫路市香寺町須加院に「瑞雲山常福寺」がある。
隠元の弟子・実伝和尚が開いた黄檗宗の寺院である。禅寺らしく入口に「不許葷酒入山門」と示されている。赤い山門が周囲の緑に映えて一層美しく見える。
背後の山の山頂には「極楽寺経塚跡」という史跡がある。極楽寺は播磨守となった藤原資業(すけなり)が氏寺として建てた天台寺院である。その後,孫の禅恵が天養元年(1144)に瓦経などを埋納したことが出土品から判明しているそうだ。この極楽寺跡に常福寺が建立されたのだ。
山門内には古い手押し消防ポンプがあった。 常福寺の名前も入っている。貴重な文化財を守ってきたのだろう。山門と消防ポンプの赤が妙に似合っている。
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