小泉純一郎首相は絵になるリーダーであり、その動向は常に注目の的であった。平成16年にこんなニュースがあった。
首相が厄よけ祈願 川崎大師で (共同通信 2004年5月1日12時52分)
小泉純一郎首相は1日午前、厄よけで有名な「川崎大師」(川崎市川崎区)にお参りした。
同大師は、この日から10年に一度の本尊「厄よけ弘法大師」の大開帳。首相は本尊が置かれた大本堂での法要に参列した後、この時期だけの特別なお守り「赤札」を授けられた。
「家が真言宗で、全くのプライベート」(周辺)だという首相は記者団に何を祈ったかと聞かれ「世の中平和でありますように。皆さんにも厄よけ、健康で御利益がありますように」と笑顔を見せた。
日本人人質事件やテロ対策などイラク情勢への対応で頭を悩ますことが多く、大型連休中の外遊を見送らざるを得なかっただけに、しっかりと厄払いをお願いしたようだ。
「皆さんにも…」とコメントが小泉さんらしい。私も貴重なお札が頂きたくて、数日後にここを訪れたのだった。
川崎市に川崎大師、真言宗智山派の大本山「金剛山金乗院平間寺」がある。さすがに初詣ランキング常連の巨刹である。
赤札授与の時間は決まっておらず、貫首さまが緋色の和傘と共にお見えになるまで、ずいぶん待ったように記憶している。
この赤札について当寺のパンフレットは次のように説明している。
古来から、十年目毎の吉例大開帳奉修期間中に限って授与される赤札は、弘法大師ご直筆と伝わる「南無阿弥陀佛」の六字名号を版にして、当山貫首が精進潔斎のうえ、祈願をこめて一躰ずつを手刷りにされる尊い「お守」であります。
(中略)
赤札は、朱札・朱符または紅符ともいわれています。朱は、災難を除き幸福をよびこむめでたい色であります。経典に“阿弥陀如来のお体は、紅頗梨色(ぐはりしき)〈紅水晶色〉にして大光明を放ち、遍く十方世界を照し給う”と説かれておりますところから、赤札を紅色とする所以であります。
大開帳の勝縁に、この赤札を授かることは、この上ない法幸といえるのであります。
こうしてつつがなく新年を迎えられるのも、この上ない法幸である。日頃、神や仏を考えることがないが、暮らしの中で運命とか偶然とかに驚かされることがある。また、静かに自分を振り返るとき、生かされている自分に気付く。祈りは心を落ち着かせてもくれる。信仰は心の糧である。南無阿弥陀佛。
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