AKBなど各地にあるアイドルグループは48なのに、乃木坂は46とやや少なめなのが面白い。結成1年に満たない乃木坂46が、先行諸グループに対抗してどこまで人気を伸ばすのか注目したいところだ。その乃木坂は東京赤坂の乃木神社や旧乃木邸の近くにある坂である。
本日の主人公、日露戦争の英雄である乃木希典は夫人とともに明治天皇大葬の日に殉死された。その場所が旧乃木邸で、坂は乃木坂と呼ばれるようになった。人格者である乃木大将も自分の名前が一人歩きして、アイドルグループとして人口に膾炙していることには苦笑しているだろう。
近江八幡市安土町常楽寺の沙沙貴神社の境内に「乃木大将御手植の松」がある。
以前に香川県坂出市にある「乃木大将遺愛地碑」を紹介したことがある。国民が敬愛を寄せる乃木大将ゆかりの場所は各地にあるが、安土の地とどのような関係があるのだろうか。松の隣の石碑に「乃木さんのお言葉」が刻まれている。
私は沙沙貴神社に度々参詣するが、
この神社には私のお祖父さん
その又お祖父さん
まだずっと先のお祖父さんが祭ってある。
この村の方々
皆さんのお父さんやお兄さんは、
お宮の祭りを盛んにしてくださるので
私は非常に喜んでいる。
我々人間は祖先が本である。
その本を忘れてはならぬ。
本乱れて末治まるものではない。
祖先の大恩忘れるようではだめである。
是非祖先をうやまうようにしてほしいと
この爺が言ったと、よく覚えて貰いたい。
沙沙貴神社には乃木大将の御先祖様が祀られているという。解説文も併せて石碑に刻まれているので読んでみよう。
乃木家は、佐佐木四郎高綱の後裔で乃木希典将軍と静子夫人は深く当神社を崇敬されました。「乃木将軍 御手植の松」は明治三十九年六月二十八日に参拝された時、ご自身で鍬を持って植えられた松です。
ここにかかげた「お言葉」は、その折わざわざ安土小学校に立寄られて児童たちにお話になった言葉であります。
沙沙貴神社は佐々木源氏の祖先である宇多天皇とその皇子、敦実親王を祭神としている。敦実親王の皇子、雅信王が承平6年(936)に源姓を賜り、その後、扶義、成頼、義経、経方、季定、秀義と続いて、『平家物語』で活躍が語り伝えられる佐々木4兄弟(定綱、経高、盛綱、高綱)の登場となる。宇治川先陣で有名な佐々木四郎高綱の次男光綱が出雲国能義郡に所領を持ったことから野木(乃木)氏の歴史が始まるという。
お盆にはお墓参りをしてご先祖様に手を合わせる。墓誌には数代前までの戒名が刻まれている。系図がなく、それ以前のことは不詳だが、どなたかのおかげで今の自分がある。千年前のどなたかは今私が思いを巡らせているなど知ったことではなかろうが、それでも命を継いでくださった大恩を多くの御先祖様に感謝申し上げたい。
ゆっさんさま。ご覧くださり、ありがとうございました。
投稿情報: 玉山 | 2013/05/16 20:37
勉強になりました。
ありがとうございます。
投稿情報: ゆっさん | 2013/03/25 21:32